設置方法について
基本的に南向きに、約30~34度の角度をつけて(宮崎では約32度)取り付けます。
この方向と角度が、手を加えない状態で一番発電する条件です。(季節毎に角度を変えるのが一番いいのでしょうが、大変ですし、設置する台がそのような構造になっておりません)
無理をして東向き、西向きに取り付けられていらっしゃる家を見かけますが、南向きに設置したものとすると、発電量が80~60%になると思われます。
これは真南からの太陽のエネルギーが一番強いためです。
太陽光が空気の中を通るとき、距離が一番短いので、その分のエネルギーのロスも少なくなるということになります。(図1)
逆に朝日、夕日は空気の中を沢山通過してくるので、その分のエネルギーロスします。(図2)その分が発電量にも影響してきます。
メンテナンスについて
太陽光発電システムが普及しはじめた頃は、“メンテナンスはしなくていい”というふうに言われてきました。
しかし、国の研究機関などで研究が進むにつれ、設置条件も含めたメンテナンスが必要になることが分かってきました。
設置条件
設置する場所において、太陽光パネルにまわりの物の陰ができないこと。
太陽光パネルにまわりの物(樹木、電柱、街灯のポールなど)の影ができると、その部分に負荷がかかってしまい、モジュール自体の劣化が早まります。また、最悪の場合、そのまわりの接続されたモジュールにも連鎖的に劣化が早まり、耐用年数の20年を待つことなく交換が必要になる場合も出てくるようです。
研究では、電柱や街灯のポール程度の陰でもモジュールに影響があったと報告されていますので、天気の良い日に、確認しておきましょう。
これから設置を考えていらっしゃる方は、計画している場所を注意しておきましょう。
陰などの影響により、劣化の始まったモジュールは熱を発生するという報告をお話ししましたが、その部分は専門家でも発見するのが難しいとのことです。
毎日の天気、発電量などをきちんと記録することが、異常発見の第1歩
そのためにも、毎日の天気、発電量などをきちんと記録することが、異常発見の第1歩につながります。
モジュールに異常が発生しはじめると、発電量が段々と少なくなってきますので、いつ頃から出力が落ち始めたなどの証拠となります。(メーカーの10年補償の証拠に採用出来ます)
設置された方は、きちんと記録し続けましょう。
温度上昇について
アモルファス型は問題ありませんが、単・多結晶型は、パネルの温度上昇により、出力が低下してきます。特に夏場の真昼には顕著に表れるようです。
そこで、ある方は、雨水を普段から貯めておき、温度が上昇し始めたなというときに、その水をパネルに散水するそうです。
散水することによる気化熱により、パネルの温度が低下し、発電量が元に戻るという実験をされています。また、パネルに付着したゴミも流されるので、一石二鳥ではと話されていました。
散水の水は雨水ですし、ポンプの電源は太陽光で発電していますので、それを利用できます。一時的にポンプを回しても、発電量が上がるので、実際はプラスに転じるそうです。
水道水を使用した場合、水道料金が発生しますので、どこまでが相殺されるかの結果は出ておりません。また、カルキの影響も少なからず出てくるようなので、水道水は避けた方がよいかと思われます。
補償期間について
太陽光発電の補償期間は、10年間です。保証の対象機器がメーカーによって違いますので保証書で確認しましょう。