異例のコース 強い台風第12号の接近に伴う太陽光発電に関する注意喚起
平成30年台風12号(ジョンダリ)は、27日16時には、父島の東約170キロを1時間におよそ30キロの速さで北東へ進んでいます。中心の気圧は965ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は55メートルで、中心から半径130キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっています。
台風は発達しながら日本の南を北上し、次第に進路を北西に変え28日昼過ぎから夕方に伊豆諸島に最も接近する見込みです。 その後、台風は進路を西よりに変えて、強い勢力を保ったまま28日夜に東海地方から西日本に上陸するおそれがあります。
気象庁(JMA)の進路予想は現時点で下図のとおりです。画像を拡大してご覧になりたい場合は、画像をクリックしてください。
URLでご覧になる場合、気象庁の台風の進路予報は下記のとおりです。ご覧ください。
http://www.jma.go.jp/jp/typh/
また、暴風圏に入る確率は、27日15時現在で下図のとおりです。
各地域の詳細な暴風圏に入る確率は、気象庁の下記URLで確認できます。
http://www.jma.go.jp/jp/typh/typh_prob.html
一昨年9月20日の台風20号では、宮崎市内でも太陽光発電施設の破損、倒壊、それに伴う周辺への二次災害が発生しました。
太陽光設備を設置の方は、野立て(主として全量売電)、屋根置き(主として余剰売電)ともにご注意ください。
今回の台風の特徴として、台風と寒冷渦による藤原の効果もあり、異例のコースとなっています。今後の台風情報にご注意ください。
被害は、次の様なことが想定されます。
1、太陽光発電設備のパネル(個々、ストリング単位、あるいはさらに大きな単位)の飛散・破損、それによる近隣への被害の拡大。
2、海岸近くに設置されている設備は波かぶりの影響、急傾斜地の崩落、野立ての場合は基礎の工法にもよりますが、長雨で地盤の支持力の低下による飛散・破損等。
3、台風接近に伴う宮崎県平野部での竜巻発生の注意。このことに関しては気象庁の下記URLをご覧ください。1968年から2013年までに発生した竜巻39個のうち台風が関係するものが25個と約三分の二を占めています。
気象庁の竜巻発生情報「レーダー・ナウキャスト(降水・雷・竜巻)」は下記URLです。
http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/index.html?areaCode=000&contentType=2
気象庁「竜巻等の突風データベース」過去の発生状況、都道府県別の事例一覧、宮崎県は下記URLです。
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/tornado/list/87.html
4、飛散・破損した太陽光発電が台風通過後に太陽の光を受けることで発電し、感電事故、火災事故を引き起こす可能性等。
5、フェンスや周辺流木等の倒壊、大雨による設置場所の地盤洗掘による設備の破損、洪水による浸水・破損等。
これらのことを予防することは、太陽光発電を所有し運転される方々の責任です。万一の事故に備えて、販売施工業者、電気主任技術者の方々と連絡を密にし、対応可能なようにしてください。詳しくは、一昨年の下記URL2つの注意情報も参考にしてください。
http://www.himuka-ohisama.net/admin/?p=1029
http://www.himuka-ohisama.net/admin/?p=1082
破損した太陽光発電パネルの取り扱い上の注意は東日本大震災後に下記情報が出されています。参考にしてください。くれぐれも二次、三次の災害を引き起こされないようにご注意ください。
http://www.jpea.gr.jp/pdf/t110318.pdf
また、昨年9月7日には、総務省から太陽光発電設備の廃棄処分等に関する実態調査・結果に基づく勧告(下記URL参照)が出され、災害による損壊パネルへの対処(感電等の防止)についても触れられています。
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/107317_0908.html
先日の西日本豪雨でも多くの太陽光発電施設が浸水や、斜面から崩落するなどの被害や、二次災害の危険性を引き起こしました。
私ども、おひさまネットワークの懸念が杞憂に終わることを願うばかりです。